認知症介護小説「ひだまり」~著者:阿部敦子さんのトークイベントに参加して
「認知症のある方との暮らしを考える」 認知症介護小説「ひだまり」の著者、阿部敦子さんのトークイベント「認知症のある方との暮らしを考える」に参加をしました。
私が阿部敦子さんの小説に出会ったのは、私が認知症高齢者のグループホームで、介護職員として働き始めた頃です。 「認知症ONLINE」に掲載されていた短編小説「その人の世界」を読み、認知症のある方から見える世界を初めて体感することが出来ました。 その短編小説と出会えたことで、グループホームに入居されている認知症のある方1人1人に、その人の視点から見える世界、その人がいま感じている物語があるということを意識するようになりました。 怒り、悔しさ、失望感~認知症のある人の世界の疑似体験 昨日は、著者の阿部敦子さんからの質問に答える形式で、「認知症の疑似体験」もさせて頂きました。 1つ1つの質問に答えていくうちに、いつの間にか自分が認知症のある人になっていて、帰りたいのに帰れない怒りが込み上げてきたり、誰にも理解してもらえないもどかしさや悔しさを覚え、最後には失望感・絶望感に変わっていく過程を体感し、とても衝撃を受けました。 グループホームで介護職員として日々 認知症の方々と接していますが、この怒りや失望感を自分事としてあらためて捉えることが出来ました。 入居者の方々の、日頃見られる帰宅願望や、食事拒否、入浴拒否などの言動には、1人1人に相応の理由があることが更に理解できた気がします。 ずっとお会いしたかった阿部敦子さんにお会いできて、認知症介護小説を書くことに込められた想いを知ることが出来、本当に深くて濃い、とても貴重な時間でした。 このような機会を作って下さった、「音楽の花束」代表、㈱日本リードケア専務取締役の後藤京子さんに感謝いたします。(後藤京子さん:https://www.facebook.com/kyokogotok) 阿部敦子さんの小説を読むと、認知症のある人の想いを体感できます 著者の阿部敦子さんは、上記の質問形式の疑似体験を介護施設の新人職員研修で行っていたそうです。しかし1回で数人しか体感して頂けないので、より多くの人に認知症のある人の世界を体感してもらいたいと、認知症のある人の視点から描いた小説を書くようになったそうです。 ※阿部敦子さんの、認知症のある方の視点から書かれた小説をぜひお読み頂き、認知症のある方から見える世界を体感してみて下さい!! 認知症のある人のこと、多くの方々に知って頂きたいです。 ■阿部敦子さん https://www.facebook.com/atsuko.abe.7393 ■認知症介護小説「ひだまり」 (amazonで購入できます) http://www.amazon.co.jp/dp/B07B5BPK37/ref=cm_sw_r_tw_dp_U_x_o17GBbKFAPWM7 ■短編小説「その人の世界」 https://ninchisho-online.com/archives/23984/ ※全部で35話。1話読み切りの短編小説なので、読みやすいです!